(前回の続き)
ほんとうの『今』を知り自らの意識を意識的に運用しよう
それじゃあ、続きの話を始めよう。
『記憶ってのは意識が用いる蓄積されたデータであって、けっしてそれ自身が人間の本体ではない。だからそのことを腑に落として、記憶と自分を切り離して見れるようになってほしい』ってところまでだったね。
ここまでの話を元に、これまでの地球人の生き様を眼を閉じて振り返り俯瞰してごらん。
どう?
地球人間たちがどれほど肉体に張り付いた記憶に振り回され、いのちの真実の姿を見れなくなってたのか、骨身に染みて理解することは出来たかなあ?
さあ、本題だよ。
記憶を手放して明るい未来を切り開く一番の基本は、ほんとうの『今』を知って、自らの意識を意識的に運用することだ。
それを出来なかったことこそが、地球人が何千年も何万年も不幸な歴史を繰り返してきた一番の理由なんだ。
じゃあ、「本当の今ってなんなんだ?」って話だね。
ぼくたちの話を繰り返し聞いてきた人たちはもうすでに、何が本当の今で、何がそうじゃないかって、明快に想い画くことが出来てるけど、そうじゃない場合のために、ここでもう一度振り返ってみよう。
ホントの今ってのは、さも今起こってるかのように見える"様々な人類の言動行為や現象"に対して、自分が何を思っているかをいうんだよ。
そしてホントの今じゃないのは、何時何分何秒に何が起こった、誰に何を言われた、自分が何をしたっていうような『今だと思い込んでた過去』のことだ。
まいた種が必ず花咲いたり実がなったりするように
肉体世界に展開している人類の言動行為や様々な現象というのは、言ってみれば『映画館で見る映画』みたいなもんなんだ。
そのときスクリーンに映し出されてるのは、過去のどこかの時点で撮られたフィルムの映像でしょ。
リアルタイムで起こってるわけじゃないものをそれとわかって見てるのでしょ。
でも人間は、五感に感じる世界に対してはそういうふうには思えないで、「今大変だ」「今悪く扱われた」「今地震が起こった」「今大雪が降っている」「今どこそこで火事が起こってる」「今駅前で交通事故があった」みたいに思ってる。
何度でも言うけど、きみたちが今だと思ってる"その今"は、ほんとうの今じゃあないんだよ。
それは人類が過去世から現在に至る因縁因果で造り上げた映像なんだ。
それは実際には過去なんだよ。
なんで過去が今現れるのかって?
うん、いい質問だね。
それはね、あらゆる運命は、過去の人類の想念と言葉と行為の蓄積によって形成されてるからだよ。
それはあたかも、植物の種をまき、そこに陽と水の養分が与えられたら、花が咲いたり実がなるようなものなんだよ。
今この瞬間の人類が発するあらゆる想念言動行為こそが、地球の未来を創る種なんだ。
わかるかい?
きみたちが今だと思っている『時計の針が指し示している今この時間』に起こっていることは、すべてが過去にまいた種が花開き、実ってる姿なんだよ。
(次回に続く)