(前回の続き)
ほんとうの今を知って持続可能な社会作りに参画しよう
ここで質問だよ。
きみたちは、どうして自分たちが過去を今だと思い違いしてきたと思う?
わかんない?すぐに言葉には出来ない?
うん、それこそが、記憶と今の意識を混同してしまってる状態なんだよ。
「記憶ってのは過去のデータに過ぎない」って言ったでしょ。
それがホントに納得できた人は、記憶と自分とを切り離して観ることが出来ている。
納得できない人は、「私が私だと思ってた私はホントの私じゃあなかったんだなあ」って、感嘆するように気持ちを込めた例の唱え言を繰り返してるうちに、自然と切り離して観れるようになるから心配ないよ。
それで、記憶が過去のデータに過ぎないってのをもっと正確に言えば、『過去の事実を自我のフィルターで歪めたものに過ぎない』ってことなんだよ。
それは、今この瞬間の真実じゃあないんだ。
今この瞬間の真実ってのは、きみが様々な現象や人類の動向に対して、何を思い、何を語り、どう行動しているかでしょ。
本当の今ってのは、その時々の自らの意識の動きだけを言うの。
それだけが本当の今なんだよ。
それが腑に落ちて分かる意識こそが、いつも言う一つ上の次元の意識なんだ。
そうやって本当の今を知って活用しさえすれば、人類は過去の誤てる行動を瞬間の内に反省して、本当に持続可能な世界を創ることが出来る。
どんなに「日本発祥のもったいない文化」を広めてみても、物品や材料の再利用化を進めてみても、炭素を使わないエネルギー政策に邁進してみても、それだけで地球の命運が持続することには繋がらない。
よーく考えてみて。
人類の想念習慣が変わらないかぎりは、どんなよさげなルールを作り人類社会に広めてみても、またいつか来た道を繰り返すだけだ。
大切なことは、人類ひとりひとりが根本的解決に至る抜本的解決策をその手に握ることなんだよ。
「どうせ誰かがやってくれるだろうから何もしなくていいだろう」なんて考えは論外だとしても、一人一人が心の目を醒まして、よりよい星作りに参加するようになればいいね。
夢から醒めて為し成し生(な)ろう
さあ、まとめの時間だよ。
きみたちがその想いでもって「今だ」と思ってるその時間は、寝てるときに見てる『夢の中の時間』みたいなもんなんだ。
ほとんどの地球人は未だその心を眠らせたまま、夢遊病者の如く振る舞っている。
ってことは、心眼を開けて世界を見てないんだな。
今必要なのは肉眼ではなく心の眼で世界を見て、あらゆる習慣をアップデートすることなんだよ。
習慣を直すということを深く見つめてゆくと、『無意識的に条件反射している反応のパターン』をこそ、上書き保存しなければいけないということが分かってくるでしょ。
その心の眼を開く鍵ってのは、そのように腑に落ちた人から見つかるもんなんだ。
「今ままどおりでいいじゃないの」「何も変える必要はないでしょ」「いやいや、何も変わらないほうがいい」だなんて思ってたら、その人は夢から醒めることなく夢の中の住人のまま地球の歴史から退場して、原始時代の星へ転籍してやり直すことになる。
でも、それでさえも進化の道を歩んでるんだから、そうなったから駄目だってもんでもないんだけどね。
最終的に、何を選択しどう決断しどの道を行くかは、ひとりひとりの決断と行動に委ねられている。
そして、自分や他人を見るときに大切なことは、『誰かがどんなに間違った道を歩んでるように見えたとしても、すべてはその人にとって必要で必然な道を歩んでる姿なのだから、なんら一切問題視する必要はない』ということだ。
きみが為すべきことはただ一つ、ありとあらゆる存在に神性を観て、それらを当然視する練習のプロセスを経て、やがては神性一元が当たり前の世界に生きることだよ。
そのようにして生きていさえすれば、きみが崇高な意志を持って為すことは必ず成り、新たな自身を産み生してゆくことになる。
それは、記憶を手放した先に広がるきみたちの未来の話ね。
最後に一言。
記憶を手放すってことを難しく考えないでね。
それが単なるデータなんだって分かれば、自ずと客観視出来るようになるし、バードアイズビューで俯瞰することも自然に出来るようになる。
きみたちにとってはもうそれは、時間の問題でしかないんだからね。
(おわり)