★みずからの殻を自身の力で破るために
地球は今、まさに本来の輝きを取り戻して、甦らんとしているんだよ。
そんな時旬になってもまだ多くの地球人類は、みずからがつくった自己中心性の殻を破れないで、卵の殻の内側でモガモガフガフガやってるね。
鳥の雛なら誰に教わることもなく、時旬が来れば自分のくちばしを使って殻を破り出て来るのに、どうして肉体人間には同じことが出来ないのだろうね。
それがどうしてかをよーく考えてごらん。
どうしてこういう話をするかというと、いつも言うことだけれど、きみがぼくたちから答えを教わったとしても、その答えが自分の内側から湧き上がる直観にまで昇華されなければ、それはきみ自身がホントにわかったことにはならないからだよ。
答えはいつもひとりひとりの心の中にあるんだよ。
他人からそれを訊くということは、内側の宇宙にある答えを、他人に投影して観ている、聞いているということなんだ。
そのことをわかって話を聞く人と、わからないで聞いてる人とでは、おのずと理解の度合いが違っている。
何度聞いてもわからない人と、パッと聞いてサッと閃いて生命の本質を思い出す人の違いは、外からの情報が同時に内側からの情報と符合しているかいないかの違いなんだよ。
そうなるための秘訣は、いつもの呼吸をゆったり悠々としていることだ。
そうしていれば、自然と外と内の情報が一体化して、次元を貫いた理解が出来るようになるんだよ。
★両手と宇宙創造のエネルギー
鳥はくちばしを使って殻を破るね。
でも人間は手を自由に使える生物だから、手を使って殻を破ることができる。
素手で叩いて穴が開いたら手で剥がしてもいいし、道具がそばにあるなら道具を使って殻を割ってもいい。
手を自由に使えるということは、内在する創造力を自在に使いこなせることでもあるんだよ。
両の手と脳は密接に繋がってるね。
手先をよく使って生きてる人は痴呆症になりづらいって話を聞いたことがあるでしょ。
それは手が、人類の創造性を表現する大事な部位だからだよ。
芸術でも文学でも、手を使うことで表現されているね。
お仕事をするんでも、手を使わないでできる仕事は限られている。
日常茶飯事のいろいろな雑事をするんでも、手がなかったら何事も不自由になるくらい、手というのは大事な部位の訳でしょ。
だから大切なことは、眠らせていた手を使うことだよ。
印を組むという行為は、そういう根源的な創造の行為でもあるんだよ。
きみにはいつも話しているけど、右手と左手はそれぞれ役割があって、右の手からは宇宙を創造し運行している陽の気が、左の手からは陰の気が発していて、この陰陽の気を交流させて統合調和させるところに、現実を創造するエネルギーが働き出すんだ。
だから宗教的な人たちが何気なく行っている合掌などの行為は、陰陽調和のエネルギーを発する行為で、とても尊い姿なんだよ。(次回に続く)