★心をグラグラさせない人になるために
どんな痛みや悲しみがあっても、進退きわまるような状況のなかにあっても、心がグラグラしない人になるんだよ。
そのために一番よい方法は、人間生命の本質を知って、そこに立ち返ることだ。
他のことには一切脇目もふらずに、そのことだけを実践できるのなら、それに越したことはないけれど、だいたいの場合そうはいかないね。
過去の記憶に基づいた想念がうごめいて、心に波浪警報が発令されるからね。
痛みや悲しみがあったときや体調不良が起こったとき、人間関係でピンチに陥ったときやその他の苦悩が生じたときなんかには、その時点で神域の意識に入り込んで、「ああ、私が過去世から積み重ねてきた何かのカルマが、咲き散るために今現れてるんだな。こうやって現れたということは、すでにカルマの実体はもう無くなってるんだな。本当だったらもっとひどい目に遭わなきゃいけなかったところを、守護の神霊が小さく現して消してくださってるんだな。有り難いなあ」って思っていれば、運命の嵐ともいえるその状況はいつの間にか過ぎ去って、元の安寧な心が戻ってくるんだけど、地上で肉体をまとって生きる人たちはたいていの場合、最初の状況をそのまま冷静に見ないで、カルマ想念を連続的に発して、想いの雪だるまを大きくしているんだよ。
それはどういうことかというと、『運命を好転しようとして現れたなんらかの現象(=運命上の出来事)』を起点にして、また新しいカルマ(ネガティブな因縁)を増産して、未来の運命(因果)を暗くしてるということなんだ。
表面意識を神域に鎮魂して、みずからの置かれた状況を冷静に見ることが出来れば、それがどんなに馬鹿げた行為だったかがわかるのだけれど、想念が未来を築き上げてる運命創造の原理を知らない地球の人たちは、毎日毎時毎分毎瞬のように体験してる未来を好転させるチャンスをことごとくフイにして、未来の大地にまた悪因の種をまいて、それらに養分を与えつづけてるんだな。
★今こそ直視すべきこと
人間は今こそ直視しなければならない。
人は不完全な生き物だとか、本来性が悪だとかって考え方は、そうした自分たちの不甲斐なさゆえにつくり出してしまった幻想だったという事実をね。
何処にも不完全な人間なんて居ないんだよ。
神性を持たずに生きている人なんてのも居ない。
今、どんなに低次元な想念・言動行為に手を染めてる人だって、心の根底には神性が眠っていて、その人を生かしているんだよ。
神性が働きかけずに生きていられる人なんか居ないんだ。
この事実をうやむやにして観てはいけないよ。
「そんなことあるわけがない」って、大方の人は思うだろう。
だけど、これは紛れもない事実だ。
人はみんな、元来、宇宙を創造した大叡智を内包しているものなんだよ。
忘れてるだけなんだ、みんなね。
そんなの、頭に眼鏡をかけてながら、「眼鏡なんて何処にもないじゃないか」ってうそぶいてる人みたいなもので、頭にかけてたことに気付けば、「なーんだ、頭の上にかけていた」って笑い話に変わるようなことなんだよ。
人間は誰一人の例外もなく生命の真実に目を向け、それを思い出さなければいけない。
思い出しさえすれば、何が起こっても心がグラグラしなくなるんだよ。
それを不動心っていうんだ。
人は不動心を得てみて初めて、いのちの光を自由自在に使いこなした運命創造ができるようになるものなんだよ。
この話を心に留めて、意識を神域に鎮魂してごらん。
深い呼吸と共にね。
そうしてさえいれば必ず、ぼくたちの話した真実を理解できるときが来るからね。